Project Description
オフィスのエントランスではフロアに環境映像を投影することで来訪者を迎える
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社(認証取得時:ライフソリューションズ社) システムソリューション開発センター
パナソニック株式会社エレクトリックワークス社は、 2021年1月に門真市に位置する5階建て研究棟のオフィスエリア(約1100m2)を対象に,WELLv2 pilot Gold認証を取得した。関西圏のオフィス、電機メーカとして初の認証取得です。
同エリアに入居するシステムソリューション開発センターは研究開発部門であり,オフィスワーカーの働き方の改善を促す技術を開発・検証する場としてオフィスリニューアルを実施した。リニューアル当初は従業員の働き方に準ずるABW(Activity Based Working)型のオフィスに重きを置いて進めたが,働きやすい環境を突きつめていくうちに,各個人が働きやすいと感じる環境には,1.個人差が大きいこと 2.光や音など環境要因にも影響されることに気づき,各個人の好みに近い空間を選択できることを推奨するWELLの思想に基づき,環境ゾーニングを提案,実装している。こうしたWELLの考えに基づき,ABW型オフィスを補強することでWELL認証取得に至っている。
特長1:各個人が好みの環境を選択する環境ゾーニング
「フォーカスゾー ン」 「ナチュラルゾーン」 「リラックスゾーン」 など空間の目的に合わせた光と音のゾーニングを実装。従業員が仕事の内容や好みに合わせて選択できるようにした。その結果,居住者のオフィス環境に対する満足感を高めることを実証している。
特長2:エビデンスに基づくオフィスと「イノベーション」の提案
エビデンスによる効果検証を常に意識しながら,執務者がwell-beingであり,働きやすい環境を追求している。その結果,人の動線と空気シミュレーションを組み合わせた空間除菌脱臭装置の最適配置手法や,個人の趣向を選択できる香個室空間など,新しい技術をイノベーションとして登録している。
特長3:進化し続けるオフィス
築40年近くと老朽化した建物であるが,WELL認証取得をきっかけに,「調光調色照明器具」や 「全熱交換形換気システム」などの設備を導入しながら環境改善を実施した。さらに,コロナ禍をきっかけにオンライン会議が増えた影響で一時的に音環境の悪化を招いたが,音環境ゾーニングの広さ・レイアウト・性能をチューニングすることで改善を行っている。こうした課題の変化に対応することで,「進化し続けているオフィス」となっている。
時間帯により照度と色温度が変化するパターン照明とサウンドマスキングを装備した「ナチュラルゾーン」
高照度・白色系照明を用いた無音の「フォーカスゾーン」窓際には外気処理エアコンを装備
照度を押さえ、色温度も低く設定した「リラックスゾーン」ではミュージックが流れる